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◆ 大絵馬が434点!!
絵馬というと、志望校を裏に書いて神社に奉納するものを想像しますが、歴史的にいえば絵馬はこうした小さいものばかりではありません。そもそも絵馬は、国家によって雨乞いや日乞いなどのために神社に奉納されていた生馬が、次第に板に描いた馬へと簡略化されていき、その風習が庶民へと広がっていったものです。したがって、本来的には人々の切実な願いを絵柄に表現して神仏に奉納するものであって、多くは30cm以下で神社仏閣に掛け吊されたものです。これを小絵馬といいます。
しかし、桃山時代以降、奉納者が自らの行為や業績を記念する目的で30cmを超える大きな絵馬が奉納されるようになります。これを大絵馬といい、専門の絵師によって描かれ、美術的にも価値が高い物が多く見られます。従って、大絵馬の絵柄からは奉納者の祈りを感じることはできせん。
飯能市内の寺社にもこうした絵馬が多く奉納されていますが、その悉皆(しっかい)調査の報告書が飯能市教育委員会より発行され、434点もの絵馬が確認されました。また、秋には飯能市郷土館で「祈りのメッセージ」と題した特別展が開催され、市民の方々にその成果を見ていただきました。
飯能の絵馬についての参考文献
・「飯能の絵馬 -描かれた祈り-」飯能市教育委員会 1997
→悉皆調査報告書。市内の絵馬やその特徴について広く記述されている。
・「祈りのメッセージ -飯能の絵馬-」飯能市郷土館 1997
→特別展の展示図録。美術的に価値の高い絵馬を取り上げて解説。
※いずれも、飯能市郷土館で頒布。どちらも\1,000
【絵柄の解説】
| ◆「賽(さい)・花札に錠」図
八耳(はちじ)堂(大河原)
右側は賽に、左側には花札に錠がかけられている。つまりもう博打はしませんということを神仏に誓った、博打絶ちの絵馬。
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◆「刀鍛冶」図
星宮神社(赤沢)
横が240cm、縦が163cmの大きなもの。
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◆「胎児と産湯」図
所畑(しょばた)観音堂(南川)
上半分に1ヶ月目から9ヶ月目までの胎児の絵が、下半分に赤子が生まれ産湯につかっている図が描かれている。明治25(1890)年。
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◆「弁慶と牛若丸」図
八耳堂(大河原)
弁慶が持っているものは、熊手、薙刀(なぎなた)、薙鎌(ないがま)等いわゆる「弁慶の七つ道具」。元川越藩の絵師と伝えられる巨摩鶴堂の作品。
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◆「杣(そま)」図
白髭神社(久須美)
伐り倒した丸太から角材を削り出す作業を「杣」という。ヨキと呼ばれる刃渡りの長い斧を使って製材している様子が描かれている。明治35(1902)年。
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飯能の文化財
◆ 飯能は今も昔も埼玉県を代表するやきものの産地

飯能焼は天保年間(1830~1843)年から明治20(1887)年まで現在の飯能市八幡町(当時の真能寺村原)でやかれていた陶器です。一般的な特徴としては黄褐色、緑褐色の素地に白絵土で絵付けを施したもので、皿、徳利、行平、火入などが生産されていました。
地元だけでなく、江戸(東京)にもこれを卸していたようで、実際東京都区内では新宿区内藤町遺跡や四ッ谷三丁目遺跡など飯能焼が出土している発掘事例が見受けられます。
この民芸調の渋い味わいをもつ飯能焼に惹かれ、現在飯能市内には数人の現代陶工が創作に励んでおり、飯能を代表する作品になりつつあります。



永文徳利 火爛徳利 瓢文徳利
飯能焼が見られる施設
飯能市郷土館
飯能市大字飯能258-1 TEL(042)972-1414
常設展示室に5点常時展示。
その他ミニ展「双木本家飯能焼コレクション」を定期的に開催しています。
川越歴史博物館
川越市久保町11-8 TEL(049)226-0766
飯能焼を常設で展示しています。
主な参考文献
浅見 徳男「飯能焼陶工の系譜」
(「埼玉地方史」9 1980)内藤 勝男・益井邦夫「南関東のやきもの」
(「日本やきもの集成」1 平凡社 1982)
双木 利夫「まぼろしの飯能焼」 1988
- 飯能市郷土館「-幕末・明治の幻陶- 飯能焼」展、展示図録 1994
文化
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